南北にのび、L型に区画された新しい開発地に建つ住宅。
当敷地はそのコーナー部分で、道路側の東側には生産緑地、西側はグランドに接し、広がりがある恵まれた環境にある。
この敷地環境をいかし、また構内通路への住宅の顔となるファサードを意識して、庭を囲むL型の配置を採用した。
敷地の南東に配置された庭は、住宅内に光と風を呼び込み、庭に面してリビング・主寝室・階段等を配置することにより、明るく風の抜ける気持ちの良い空間を生み出している。
各室に設けたれた色のある壁はクライアントの要望から生まれ、室内からの見え方や外部から窓越しに見える印象を模型に実際の色をつけながら検討している。
2階では色の壁に加え、天井に勾配のある化粧垂木を採用することで空間に変化をもたせ空間に楽しさを演出した。
住宅中央に配置された階段は、トンネル上に計画し照明による演出を図るほか、色のある壁と白の壁を対面させ、色の映り込みが光の入り方で変化する幻想的な空間を生み出している。
外壁には斜めに延びる壁面を設け、特徴的な外観とするほか、「囲む」印象を与え、家族を守り、クライアント独自の『COLOR』を包み込んでいる。
クライアントが設計に参加し、共にアイディアを出し合い創造することで、愛着のある心地よい楽しい住宅が生まれたことと思う。
建設地：東京都狛江市
敷地面積：109.05㎡
建築面積：43.53㎡
延床面積：87.06㎡
規模：木造 2F
竣工：2010年3月
Power Photo By Ryota Atarashi